自意識朦朧

Simple Lifeを妄想するライフログ

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【書評】最近読んだ小説#05

【書評】最近読んだ小説#05

一つのシリーズを読み切ったのはハリーポッター以来♪

 

 

ビブリア古書堂の事件手帖6

 

太宰治の『晩年』を奪うため、美しき女店主に危害を加えた青年。ビブリア古書堂の二人の前に、彼が再び現れる。今度は依頼者として。
違う『晩年』を捜しているという奇妙な依頼。署名ではないのに、太宰自筆と分かる珍しい書きこみがあるらしい。
本を追ううちに、二人は驚くべき事実に辿り着く。四十七年前にあった太宰の稀覯本を巡る盗難事件。それには二人の祖父母が関わっていたのだ。
過去と現在、まるで再現されるかのような奇妙な巡り合わせに、薄気味悪さを感じる二人。それは偶然か必然か? 深い謎の先にある真実とは?

さあいよいよシリーズも佳境に入ってまいりました。

6巻は1巻に近いサスペンスフルな展開となっております。サイコパスがいっぱい出てくるよ♪

どんなジャンルでも狂気に走る人はいるが古書の世界はその価値も相まってエグいね♪

 

ビブリア古書堂の事件手帖7

 

ビブリア古書堂に迫る影。太宰治自家用の『晩年』をめぐり、取り引きに訪れた老獪な道具商の男。彼はある一冊の古書を残していく―。奇妙な縁に導かれ、対峙することになった劇作家ウィリアム・シェイクスピアの古書と謎多き仕掛け。青年店員と美しき女店主は、彼女の祖父によって張り巡らされていた巧妙な罠へと嵌っていくのだった…。人から人へと受け継がれる古書と、脈々と続く家族の縁。その物語に幕引きのときがおとずれる。

以前、主人公の母親をダースベイダーみたいと言ってたんだけど、この最終巻ではシスの暗黒卿みたいなの出てきたわw

このシリーズでは古書を人々の想いが紡ぎ出すアイテムとして演出されていたが、同時に骨董としての資産価値もあるので、現実にはどっぷり金銭主軸で取引されるのね。そういった思惑の人々が交差する巻でした。

最終巻にふさわしい古書業界らしい展開が楽しかったです。

スピンオフとか読みたいよねー

 

マシーン日記 悪霊:松尾 スズキ

 

『ファンキー!――宇宙は見える所までしかない』で第41回岸田國士戯曲賞を受賞(1997年)した松尾スズキ。その受賞〈前後〉第1作にあたる「マシーン日記」と「悪霊」を、宝生舞や小島聖ら人気女優を迎えて同時期に再演するにあたって、著者が満を持して刊行した本書。この世の悪夢を愛するあなただけのために、いびつな〈家族の肖像〉を描きだしてゆく……2作品を収録。

 舞台で観たのは『マシーン日記』だけだけど、両作ともにほとばしる狂気の家族観、大好き!

『悪霊』は初見だったんだけど、松尾スズキワールドで展開される関西弁は京都弁に近いかなりディープな方言で、生粋の関西人であるボクでも活字にすると読みにくい。

まあろくな事を言ってないっていうのはよく伝わりますが。