1分間アドラー:桑原 晃弥
- なんだか心がモヤモヤしている人
- 仕事や恋人との関係がうまくいっていない人
- 自分と向かい合いたい人
結局、我々に対人関係以外の問題はない
スキマ時間を使って各分野の巨匠の教えを学ぶ「1分間シリーズ」。
その中で、心理学者のアルフレッド・アドラーがタイトルの本を読む。
アルフレッド・アドラーは1870年オーストリア生まれ。
第一次世界大戦では軍医として従軍もした経験もある精神医学者・心理学者。
同年代にフロイトやユングなどメジャーな巨匠がいたため、最近まで知名度は低かったようだが、その考え方は脈々と受け継がれ、最近になってより広く知られるようになってきたそう。
現代のストレスフルな社会、人との関係に気をもむ現代人の生活に、アドラーの思想はスッと心に入ってくる。
本は77の短い章で構成されており、1見開きが1分程度で読めるので頭にも入ってきやすく、スキマ時間でスラスラとストレスなく読める。気になるポイントを簡単に読み返せるのもポイント高いね。
アドラーの思想のポイント
・人は努力と訓練によって何者にもなれる「楽観主義」
・私達はみな仲間だという「共同体感覚」
・過去に縛られず、自分が選んだ未来に向かって向上していくことを課題とする「目的論」
この本を読んで心に響いた言葉
009 人生のチャレンジが無尽蔵であることは、幸福である。
予測できない未来があるからこそ人は努力する
明日は何が起きるかわからない。だから、創造し協力し発達することができる。
予測ができれば、つまらない人生になってしまう。
絶えず変化する明日を楽しめるように考えることが大事なんよね。
026 結局、我々には対人関係以外の問題はない。
アドラーは人生にはすべての人が直面する3つの課題があるという。
「仕事」「交友」「愛」
すべて対人に関する問題で、アドラーの提唱する「共同体感覚」は、他の人を敵でなく味方だとみなす考え方であり、人生とは対人関係こそが中心問題であるといっている。
確かに人生で悩んでいたことの元をたどっていくと対人関係に行き着くよね。
そう考えると、自分が人に対してどのような行動が必要かも、おのずとわかってくる。
039 大切なのは、何が与えられたかではなく、与えられたものをどう使うかだ。
「あそこは代々スポーツマンの家系だから、どれだけやっても勝てない」
「あの家はお金持ちだから、小さな頃から英才教育で、テストはいつも満点」
子供の頃にそんな劣等感に支配された経験があるかもしれない。
でも、そういった子でもある時期で伸び悩み、平凡に努力していた子供に追い抜かれることもよくある話。
アドラーは人がどうしていようが、自身に限界線を引かずにマイナスも含めて自分に与えられたものをどう使うかが大事といっている。
この劣等感は大人になってもしょっちゅう経験するので心に刻み込みたい。
んん~このシリーズ面白い♪ 別のシリーズも気になってきたな。