【書評】多動力:堀江貴文
- やりたいことは全部やりたい
- 特別な人間になりたい
- ホリエモンがいうんなら絶対だ
「石の上にも三年」「真面目にコツコツ」が評価される時代は終わった――。インターネットの到来で、ありとあらゆるモノがつながった今、次から次に自分が好きなことをハシゴしまくる「多動力」を持った人間が求められている。一度に大量の仕事をこなす術から、1秒残らず人生を楽しみきるためのヒントまで。堀江貴文ビジネス書の決定版!
より多く動く力
多動ということば、最近認知されてつつある発達障害の話題でよく出てくる。
注意力散漫で過集中もしくは集中できずに刹那的に行動してしまうこと。どちらかといえばネガティブなイメージにとられやすい言葉だよね。
今回言っている多動はそちらとは別の意味。
自分の垣根を取り払い、視野を広く、様々なコトを経験しようという行動の指針となる言葉なのね。
本の構成は小さな章に分かれていて読みやすい。
ただ最近のビジネス書でさんざん言われている金言ばかりの印象はあるかもしれない。
この金言の出典元はわからないけれど、もし堀江氏が言い出しっぺであるのならば、それは仕事に対しての意識改革を推し進めた本当の改革者やね。すごいね。
心に刺さったのを少し抜粋。
三つの肩書を持てばあなたの価値は1万倍になる
あなたの代わりがいる限り、あなたの値段は上がらない。
複数の肩書きを掛け算し、レアな存在になろう。
あらゆる産業の”タテの壁”が溶けた今、一つの肩書きにこだわってはいけない。
これは実体験としてあって、就活の時期、デザイナーの肩書の他に写真学校卒でカメラマンもどきであることをアピールしたらあっさり採用にこぎつけたことがかなりあった。
一つの肩書よりも二つの肩書(スキル)があれば希少性がでる。
ベストセラーはコピペ本
「全部自分でやらなけばならない」という思いこみをしていては、
多くの仕事を手掛けることはできない。
自分が最も力を発揮できる仕事だけやろう。
自分の職業であるデザイナーでの話。
デザイナーもすべての工程を一人でやってしまいがち。すべてのパーツ・構成を一から手作りする。それがプロとしてのポリシーってことがまかり通っているのでいつも徹夜だったりする。
この業界じゃ当たり前と思われているけれど、実際は写真やパーツはフリーや有料素材をバンバン使って組み合わせて作り上げることも多いんです。数をこなす場合は特に。
任せられることは人の手を借りてもいいんですよ。
電話をかけてくる人間とは仕事をするな
電話というのは、一方的に人の時間を奪うものだ。
そういう前時代のツールを使い続けているような人とは、付き合わないほうが良い。
なかなか強い言葉だが、ボクも電話は嫌い。
仕事でもメールが信用できないのか、メールを送ったことを電話で伝えてくる人とかいるよね…
きついのは指示内容をすべて電話で口頭で済まそうとする人。
履歴を残すためにもテキストのやりとりが一番信用できる。
知らないことは「恥」ではない
「教養」とは違い、専門外の情報や知識は
恥ずかしがらないで、聞けばいいだけだし、ネットで調べれば一瞬でわかる。
こんな簡単なことをやらない人が意外と多い。
「悩み事があるなら図書館へ行こう」って誰かがいってた。
図書館には世界中の知識が集まっているので自分の悩み程度のことは誰かが本にしてくれているからだそう。
今の御時世、ネットで調べてまったくわからないってことのほうが少ない。
調べ癖ってのはあってもいいんじゃないでしょうか。
人生に目的なんてない
人生に目的なんてない。
今を楽しむことだけが、すべてなのだ。
これは堀江氏の活動を見ていたらほんとそうなんだろうなと感じる。
家庭を持つと将来のことが急に重くのしかかってくる。ボクもそうなんで。
でも子どもが成人するまでに何が起きるかなんて誰にもわからない。そもそも明日のことさえわからない。
今を全力で生きる以外にやることなんてないんよね。
ビジネス、自己啓発書は数あれど、この一冊に軸となる要素が詰まっているように感じた。
今の仕事に閉塞感を感じている人、伸び悩んでいる人は、読むとなにか光明を見出すかもしれんね。
良くも悪くも評価が両極端な方ですが、偏見なく一度読んでみることをオススメします。