【書評】しない生活 煩悩を静める108のお稽古:小池 龍之介
『禅』に興味があって、なにか読みやすいものがないかなと物色してた際に出会った一冊。
お坊さんの本は、丁寧な文体だけど禅語など専門的な言い回しも多く、さらに修行的側面も強いため、自分に活かすにはハードルが高いっていうイメージだった。
そこでまずは手始めにお坊さんの書籍の中でもヒット作の多い、小池龍之介氏の著作をと図書館で検索をかけてみたらどれも100件を超える予約数が…onz
それだけ人気があるっつうことなので、予約して辛抱強く待つことに。
そして3ヶ月後(!)やっと手に入ったのがこの本。
ボクの職場は少数精鋭(という体の零細企業)で一人が多くの作業を行うことが多く、やらなきゃいけないことの洪水で、頭がパンクしてしまうこともしばしば。
この「しない」というキーワードになにか救いがないかと誘われて読んでみた次第。
構成は見開きで一つのテーマについての説明なのでとても読みやすく、隙間時間でサクサク読める。
自分に役立つと思ったトコロ
p108 46.誉められても喜ばず、貶されても嘆かないように
人の評価を気にしちゃうたちなので、その時々の相手の立ち振舞いに翻弄されないよう、いつでもフラットな気持ちを持っていたいね。
p120 52.人とつながりすぎると「快感過多」で不幸になる
facebookを一時期やりこんでたが、数十人友達がいれば、毎度の自分の投稿に何がしかの反応がある。誰かしらと繋がっているのはとても心地いいが、facebookなどのSNSはとてもインスタントな関係であることも事実。
ただ「いいね」をもらうためにやっていると気づいた時、とても空虚な気持ちになったね…
p128 56.「結局皆自己中」と認めれば冷静になれる
仕事でお客さんが理不尽と思われる発言をした時、こう考えればスッとアタマの血が下がる。
p142 63.常に「この意志も感情も一時的なもの」と念じて行動する
その場の感情に流されないという意味と捉えてる。これは坐禅をすることでリセットできているかもね。
p170 76.「こういう自分でありたい」と渇望するから苦しくなる
欲望はモチベーション維持のために必要だと思うが、あまりリアルなものを思い描くと自分とのギャップに苦しむことになる。
ボクもこれ当てはまるなぁ。ここから抜け出すのは何大抵のことじゃないかもしれんね。
こんな人におすすめ
・いつも何かに追われている人
・人の目が気になってどうしようもない人
・そしてそれに気づいた人
自己啓発の書籍よりも心の根本に語りかけてくれるから、読んで楽になることが多かった。