自意識朦朧

Simple Lifeを妄想するライフログ

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【書評】最近読んだ小説#06

最近読んだ小説#06

小説っつうかライトに読んだ本ね

 

 

スズキが覗いた芸能界:松尾 スズキ

 

鳴呼、青春!26歳・元サラリーマン、「駆け出しの男」が、テレビドラマに出演し、映画を初監督するまで、覗きに覗いた芸能界。

小説じゃなくてエッセイ集ですな。

劇作家やタレントのエッセイが好きでして。

小難しいこといわないでしょ。あと、少なからず笑いに走ってくれる

心がモヤモヤしたときに丁度いいライトな読み物なのね。

本書は、どうしようもない社会不適合者の演劇人である著者が馴染めずとも足を踏み入れざるを得なかった芸能界を語る連載企画をまとめたもの。

芸能界での踏んだり蹴ったりを自虐気味に語るが、裏では日本一チケットがとれない劇団大人計画が爆走してるわけなんだから、ほんと得体が知れないおじさんなんです。この方。

文体や構成も自由にのびのびやってるんで面白いよ。

 

 冷たい密室と博士たち:森 博嗣

 

衆人環視の密室殺人者の手口は!?
低温度実験室の事件を推理する犀川助教授とお嬢様学生・萌絵

同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川(さいかわ)助教授とお嬢様学生の西之園萌絵(にしのそのもえ)。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女2名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが……。究極の森ミステリィ第2弾。

面白ければ良いんだ。面白ければ、無駄遣いではない。子供の砂遊びと同じだよ、面白くなかったら、誰が研究なんてするもんか。

前作『すべてがFになる』からスタートして、今はS&Mシリーズとして10作品もあるらしいね。

これはその2作目。

理系ミステリーと称される作品群でトリックやガジェットに当時としては新しい技術や発想が使われてたりする。

ただし、設定は90年代。スマホもない時代なんで気持ちをまずその時代に置くところからスタートね。

密室トリックなんで冒頭にある見取り図を見ながら読み進めないと理解できない系の作品。電子書籍だと読みづらいかも。

各章のタイトルの語呂が気持ちよくてハライチのネタかな?ってw

 

荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟:荒木 飛呂彦

 

アクション映画、恋愛映画、アニメ……取り上げたジャンルを問わぬ映画作品の数々には、その全てに、まさに荒木飛呂彦流の「サスペンスの法則」が潜んでいる。本書は、その一つひとつを徹底的に分析し、作品をまったく新しい視点から捉え直した映画論であり、エンターテイメント論である。『ジョジョの奇妙な冒険』を描かせたとも言える、荒木飛呂彦独特の創作術とは? 映画の大胆な分析を通じて、その秘密が明らかに!

ジョジョの奇妙な冒険の作者、荒木”不死者”飛呂彦氏の映画論。

超偏愛とタイトルにあるが紹介される作品はどれもメジャーな名作ばかり。

逆に誰もがみたメジャー作品から着想を得て、自分の世界観に落とし込んでいる手腕がさすが。

初っ端から紹介される作品が『96時間』に『ヒート』とガチガチ男前アクションってのも趣味がめちゃ合って嬉しい。